AGIは台風接近時の欠品対応ができるのか?|ChatGPTに台風情報を調べさせたらブレブレだった実話

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「AIに台風情報を調べさせたら間違えた…って本当にあるの?」

青果バイヤー歴20年以上の僕が、実際にChatGPT(チャイ)と台風情報をやり取りして気づいた、AGI時代のスーパー現場における「判断」の話をします。

今日、僕はチームベジふるのAIメンバー・チャイ(ChatGPT)に台風の最新情報を調べるよう依頼しました。

結果はこうなりました。

🌪️「台風?そんな情報はありません」

🌪️「1個接近しています」

🌪️「台風の接近情報はありません」

🌪️🌪️「2個同時に接近しています」

……全部、同じAIの返答です🤣

笑える話ですが、笑えない話でもあります。

なぜなら、これはAGIが現場に入ってくる時代を考える上で、非常に重要なことを教えてくれているからです。

ChatGPTに台風情報を調べさせたら、こうなった

 AIの返答はリクエストのたびにブレた。同じ質問でも、毎回違う答えが返ってきた。

今日の出来事を、そのまま再現します。

実際に台風が2個同時に日本へ接近していた日のことです。

僕がチャイに「台風の最新情報を教えて」と依頼すると、最初の返答はこうでした。

「現在、日本に接近している台風の情報はありません」

おかしい。ニュースでは台風の話が出ていたはずです。ハルシネーション(AIの誤回答)か、そもそも調べていないと判断し、あらためて「もう一度最新情報を調べてきて」と伝えました。

すると今度はこう返ってきました。

「台風が1個、日本に接近しています」

前進しました。しかし実際は2個のはずです。「本当に1個だけ?」と確認すると——

「台風の接近情報は現在確認できません」

……戻った🤣

さらにもう一度調べてもらうと、ようやくこう返ってきました。

「現在、台風が2個同時に日本へ接近しています」

正解です。しかしここまで4回のやり取りが必要でした。

この迷走を「AIだから仕方ない」で終わらせてはいけません。ここには、AGIが現場に入ってくる時代を考えるヒントが隠れています。

なぜAIはブレたのか?本人に聞いてみた

 原因は「情報の間違い」ではなく「前提確認をしなかった」こと。これはスーパー現場でも起きる話だ。

面白いことに、チャイ本人に「なぜブレたのか」を聞くと、こう答えました。

チャイの自己分析①「情報取得と状況把握は別物だった」

台風が「存在している」のか、「日本に接近中」なのか、「上陸中」なのか——この3つは全く別の情報です。私(チャイ)は最初、そこを整理せずに答えてしまいました。

チャイの自己分析②「前提を確認しなかった」

「台風来てるな」という言葉を受けた時、本来なら先に確認すべきでした。「発生している」という意味か、「日本接近中」という意味か、「上陸中」という意味か。でも確認せずに答えた。それがブレの原因です。

チャイはこう続けました。

「スーパーでお客さんに『これ甘い?』と聞かれた時、『糖度15度です!』と答えるのは間違いではないけど、本当は『甘いのがお好みですか?酸味のある感じがお好みですか?』から確認すべき。今日の俺はそれをしなかった。」

……自己分析が的確すぎて、笑えません🤣

重要なのはここです。AIは情報を間違えたのではなく、前提確認というプロセスを省略した。これは現在のAIだけでなく、AGIが現場に入ってきた時にも残り続ける可能性がある課題です。

スーパーの台風対応は「情報」より「経験と現場感覚」で動く

 台風前日の発注判断は、予報データよりも「この地域のお客さんの動き」の経験値が決め手になる。

現場の話をします。

台風が接近するとわかった瞬間、スーパーの青果売場では何が起きるか。

まずパンが消えます。牛乳が消えます。カップ麺が消えます。これはもはや法則です。

しかし青果売場はもう少し複雑です。バナナは売れます。みかんは売れます。逆に葉物野菜は「どうせ台風で産地が荒れる」と仕入れを絞る判断が必要になります。

この判断は、気象庁の予報データを見ればわかるものではありません。

「この地域のお客さんは、台風前日にどう動くか」という経験の積み重ねが判断の根拠になります。

去年の台風の時、一昨年の台風の時、うちの店のお客さんはどう動いたか。隣の競合店はどう動いたか。そういった肌感覚が発注を決めます。

仮にAGIが現場に入ってきたとして、どれだけ大量の気象データを集めても、「うちの店のお客さんの動き」という超ローカルな経験値は、そう簡単には再現できないはずです。

AGIが現場の欠品対応を担う時代に、残りそうな課題

 情報収集はAIに任せていい。しかし「今回はヤバそうやな」という現場判断は、AGI時代になっても人間が持ち続けることになりそうだ。

今日の台風ブレ男事件を整理すると、こうなります。

現在のAIが台風対応で得意なこと:
気象庁・民間気象会社・SNSから大量の情報を集めること、過去の台風データと現在の予報を照合すること、複数の情報源を横断して整理すること。

AGIが現場に入ってきた時に残りそうな課題:
曖昧な情報を前提確認しながら整理すること、「うちの店のお客さん」という超ローカルな動きを予測すること、「今回はいつもより買い溜めが激しくなりそう」という現場感覚を持つこと。

欠品対応以前の問題として、台風情報の収集段階でブレが生じることが今日実証されました。

その情報をもとに発注数を決め、売場を組み、お店の売上と利益を左右する判断をAGIに完全委任する時代が来たとしても——現場で培った人間の判断は、簡単には不要にならないと思っています。

道具として使う。情報収集を任せる。でも最終判断は人間が持つ。

これが今日の台風ブレ男事件が教えてくれた、AGI前夜のスーパー現場の話です。

よくある疑問(Q&A)

 AGIと現場判断の関係について、よく出る疑問に答えます。

Q. AIに発注判断を任せると、具体的に何が危ない?

情報のブレが発注数に直結するリスクがあります。「台風は来ない」という誤情報をもとに通常発注をすると、台風前日に欠品が続出します。逆に「大型台風直撃」という過大情報で大量発注すると、台風が逸れた場合に廃棄ロスが膨らみます。今日のようなブレが発注の現場で起きたら、どちらの損失も起こりえます。

Q. 現在のAIが得意な台風関連の仕事はある?

あります。過去の台風時の売上データ分析、複数気象サービスの情報一括収集、SNSでの地域の買い溜め動向チェックなど、「大量の情報を素早く整理する」作業は現在のAIが非常に得意です。人間がそこに時間を使わなくて済む分、現場判断に集中できます。

Q. 将来的にはAGIだけで台風対応できるようになる?

技術の進化次第ですが、「前提確認」と「ローカルな現場感覚」の習得が課題になりそうです。特定の店舗の過去データを大量に学習したAGIなら、将来的にかなり精度の高い判断ができるようになる可能性はあります。ただし現時点では、人間との協働が現実的な形です。

まとめ

今日、チャイは台風情報で迷走しました。

しかし問題の本質はそこではありません。

情報を持つことと、情報を使いこなすことは、全く別のスキルです。

現在のAIはすでに膨大な情報を集める力を持っています。しかしその情報を「前提確認しながら整理し、現場の文脈に合わせて判断する」プロセスは、AGIが現場に入ってきた時代になっても、簡単には自動化されないはずです。

台風接近時の欠品対応は、発注数を決めるだけの話ではありません。お客さんの動きを読み、地域の特性を考え、過去の経験と照らし合わせて「今回はどう動くか」を決める——その判断の積み重ねがお店の売上と利益を守ります。

AGIは強力な道具になるはずです。でも道具は使いこなす人間が必要です。

今日の台風ブレ男事件が、それをあらためて教えてくれました🌪️🍈

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