【松竹梅の法則】売上を戦略的に上げる方法/極端の回避性の利用

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松竹梅の法則という言葉を聞いたことがあるけど、具体的にどのような法則なんだろう?
売上を上げるために役立つのかな?
具体的な活用方法(使い方)を知りたいな。

こういった疑問にわかりやすくお答えします。

本記事を書いている僕は青果小売業で20年以上で、松竹梅の法則は常に使っています(*`・ω・)ゞ

松竹梅の法則は売上を上げるためにかなり役に立つ法則です。

実際の経験に基づいて(具体例で)解説しますので、参考にしてもらえたらと思います。

松竹梅の法則/法則が成り立つ理由も解説

松竹梅とは?

松竹梅とは下記の通りです。

商品や価格などを三段階のランクに分けた時に、その上中下を表現する言い方 「松 > 竹 > 梅」

松竹梅の法則とは?

松竹梅の法則とは何なのか?というと下記の通りです。

多くの人は買い物で商品を選ぶ時、3段階の選択肢(ランク・価格帯など)があった場合、真ん中を選びやすい心理がある

この「真ん中を選びやすい心理」は「極端の回避性」「妥協効果」と呼ばれたりします。

この松竹梅の法則の売れていく比率(バランス)はある程度決まっていて下記のような感じになります。

松:2 竹:5 梅:3

松竹梅の法則が成立する理由

「なぜ松竹梅の法則が成立するのか?」、つまり「なぜ人は松竹梅の竹(真ん中)を多く選ぶのか?」ですがその理由は人の心理ですね。

具体的には下記の通りです。

・「安い商品よりも高い商品の方が品質はいい。でも、一番高い商品はちょっと贅沢。真ん中の商品を選んでおけば無難だろう。」という心理

・「一番安い商品を選んで貧乏と思われたりするのイヤだな。」という心理(見栄)

これらの心理によって人は真ん中を選びやすくなります。

松竹梅の法則を利用して売上を戦略的に上げる方法

上記で解説した松竹梅の法則を活用すれば、戦略的に売上を上げることが出来ます。

どのようにするのかというと、下記のような感じです。

・「真ん中の商品が選ばれやすい」という心理を利用して、戦略的に価格帯を3つにする。

・そして、一番売りたい商品が真ん中になるように、品揃え・品作り・陳列・売価設定などを行う

具体例として「シャインマスカット」で解説しますf(^_^;)

たとえば、1280円のシャインマスカットの1280円を一番多く売りたい場合。

等級(品質・美味しさなど)によって下記のように3つの品揃えをします。

・松→2980円

・竹→1280円(一番多く売りたい商品)

・梅→980円

このようにした場合、多くのお客さんに真ん中の1280円(竹)を選んでもらえるようになります。

一番安い980円が一番売れそうに思うかもしれませんが、実際には1280円の方が売れます。

このように松竹梅の法則を利用することで、

・一番売りたい商品を一番売れるように仕掛けることが出来る

・平均客単価をアップさせることが出来る

結果として売上を戦略的に上げることが出来ます。

贈答品として松クラスを購入してくれるお客さんもいてますので、そうなると売上はさらに上がります。

中には「松竹梅の3つの価格帯にしなくても2つの価格帯でもいいのでは?」との意見もあるかもしれませんが、実際に何度もお店で試してみた結果、やはり2つの価格帯よりも3つの価格帯を作った方が売上はアップしますね。

理由は、たとえば下記のような2つの価格帯にした場合、

・松:2980円 竹:1280円

・竹:1280円 梅:980円

・松:2980円 梅:980円

これだとどうしても安い方の商品ばかり売れるようになってしまい、3つの価格帯の場合に比べて単価アップ効果が薄れてしまうからです。

松竹梅の法則を活かすための売価設定のポイント(コツ)

上記で解説した「松竹梅の法則を利用して売上アップを戦略的に狙う時」ですが、ちょっとしたポイント(コツ)があります。

下記の通りです。

お客さんに竹の商品を選んでもらってよく売れるようにするためには、松の商品の売価をやや離し(高めに設定し)、梅の商品は竹の商品(一番売りたい商品)と近い売価に設定する。

先程のシャインマスカットの例だと、

・松→2980円

・竹→1280円

・梅→980円

このようなバランスで売価を設定をすると、竹がよく売れるようになります。

理由としては、このように売価を設定することで、

一番高い商品はかなり贅沢でちょっと手が出ないけど、一番安い商品の値段にちょっと足せば、そこそこ品質の高い商品を購入出来る…

という心理が働いてくれるからです。

しかも上記のように設定すると、「松の商品に高級感(値打ち)を圧倒的に感じてもらえるようになる」という効果もありますので、贈り物など大切な方への購入としては松の商品を購入してもらえやすくなります。

最後に

【松竹梅の法則】売上を戦略的に上げる方法/極端の回避性の利用ということでお話ししましたが、いかがでしたか?

松竹梅の法則を利用するかしないかで、売上はかなり変わってきます。

じつはよく売る人とあまり売れない人の差は、このような戦略を取り入れているかどうかなんですよね。

本記事が松竹梅の法則を導入し、売上アップになることに少しでもお役に立つことが出来ると幸いです_(..)_

また、他にもブログのいたる所に「売上と利益を上げるための思考法・戦略」を散りばめていますので、参考にしてもらえたらと思います。

P.S.

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