【完全版】蜜入りりんごの見分け方|失敗しない選び方・蜜が入る仕組み・入りやすい品種まとめ
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「蜜入りりんごって、どう見分けたらいいの?」「外側から蜜の入り具合は分かる?」「品種によって蜜入りの違いはある?」
そんな疑問がこの記事で全部わかります。
実際に数多くの蜜入りりんごを扱ってきた経験から、見分け方や入りやすい品種、切ったら蜜がない理由まで分かりやすくまとめました。
目次
🍎【蜜入りとは?(仕組み)】
りんごの “蜜” は、蜂蜜みたいな甘い液体ではなくて、じつは **果肉の一部が透明っぽく見えているだけ** なんです。
これは、りんごが完熟してくると「ソルビトール(糖の一種)」が果肉の中にたっぷりたまって、その部分が光を通すようになるため。
つまり…
- 完熟して甘さがしっかりしているサイン
- 品種や栽培条件がそろった時にだけ出る特別な状態
というわけなんですね。
蜜が入るのは“美味しいりんごの証拠”みたいに思われがちですが、実際は「甘さがのってきた自然な現象」。
だから、蜜がたっぷりでも、表面の色づきや味がイマイチなら甘く感じないこともあるし、逆に蜜が少なくてもめちゃくちゃ甘いりんごもあります。
あくまで蜜は、
**「甘いりんごの条件がそろった時だけ、たまたま見えるもの」**
そんなイメージでOKです。
※蜜入りのりんごを贈り物にしたいけど、どれが人気でおすすめで喜ばれるかな?と悩んだら「こみつ」一択でOK
「密入りのりんごを贈り物にしたいけと、どれが人気でおすすめで喜ばれるかな?」というご質問を、お店でお客さんからよくいただきますが、、、
間違いなく蜜の入ったりんごを贈りたいのであれば『こみつ』一択でOKす。
「こみつ」であれば間違いなく蜜が入っていますので、安心して贈り物にして大丈夫ですし、化粧箱に入っていますのでギフトとして毎年かなりの人気がありますよ。
🍏【蜜入りになりやすい条件】
りんごに蜜が入りやすくなるかどうかは、
**「品種」×「気温」×「日当たり」×「栽培状態」**
この4つが大きく関わってきます。
簡単にいうと…
**“じっくり時間をかけて甘さがのる環境” だと、蜜が入りやすい。**
その理由と条件を順番にまとめますね。
① 寒暖差がしっかりある年
昼間は暖かく、夜はグッと冷える。
この寒暖差があると、りんごが糖分をしっかりため込むので、蜜が入りやすくなります。
特に秋の後半で
* 朝晩がかなり冷えた
* 台風が少なく天候が安定した年
このあたりは、蜜入りが期待できます。
② 日当たりのいい位置で育った実
りんごは光を浴びるほど糖度がのりやすくなります。
そのため…
- 樹の外側
- 日当たりの良い場所
- よく色づいている果実
こういった実は蜜が入りやすい傾向があります。
③ 適度に水分ストレスがあった年
これは少し専門的ですが、
雨が多すぎず、かといって干ばつでもない年は、りんごが“濃い味”になりやすいんですね。
しっかり甘さがのることで、完熟時に蜜が見えやすくなります。
④ 品種の個性
じつは、**蜜が入りやすい品種**と、
ほとんど蜜が入らない品種があります。
代表的なのはこんな感じ👇
✔ 蜜が入りやすい
* サンふじ
* こうこう
* シナノスイート
* 秋映(あきばえ)
* ぐんま名月
* 北斗
✔ 蜜が入りにくい(ほぼ入らない品種も)
* つがる
* 王林
* 紅玉
* シナノゴールド
* アンビシャス
など
品種によって“蜜入りの出やすさ”が全然違うので、
見分け方と合わせて知っておくと選びやすくなります。
⑤ 完熟に近づくタイミング
蜜は “完熟の最終段階” に出てくることが多いので、
* 収穫が遅め
* 樹上でギリギリまで完熟させたもの
* 糖度の高い選果ラインで通ったりんご
こういったものは蜜が入りやすいです。
✔ ポイントまとめ
蜜入りは「甘さがのった証拠」ではあるけど、
**“条件がそろわないと出ないレア現象”** でもあります。
だから、
「蜜がある=甘い」
というよりも、
**“甘さがのった結果として、蜜が見える年や品種がある”**
このイメージが正解です✨
“蜜入り”りんごの簡単な見分け方
“蜜入り”りんごを、外見だけで簡単に見分けるポイントを紹介します。
見るべきポイントは以下の3つです。
- お尻の形と色
- 大きさと重さ
- 皮のハリとツヤ、色づき
それぞれ、わかりやすく解説しますね。
① お尻の形と色
まずチェックするのは “お尻の形と色” です。
ポイントはこの2つ。
- 形 → 平べったい
- 色 → 黄色っぽい
この特徴があるりんごは、蜜が入っている可能性が高いです。
逆に、
- お尻が尖っている
- 色が緑っぽい
というものは “まだ未熟” なことが多いため、蜜入りは期待しにくいですね。
② 大きさと重さ
次に見るのは「大きさと重さ」です。
- 大きさ → 小さめ(大きすぎるより良い)
- 重さ → 手に持ったときにずっしり感じるもの
とくに、 「あれ?見た目より重いな」
と感じるりんごは蜜入りの可能性が高いのでおすすめです。
③ 皮のハリとツヤ、色づき
最後のチェックポイントは「皮の状態」です。
- 皮のハリ・ツヤ → しっかりあるもの
- 色づき → 全体的に良く色づいている
これらの特徴があるりんごは、蜜が入っている可能性が高いです。
ただし、例外もあって…
* 葉を摘まない “葉とらずりんご”
* 蜜がほぼ確実に入る品種「こみつ」
こういったものは “色づきが悪い(まだら)” ことがあるので、色だけでは判断できません。
+ 補足のチェックポイント
さらに、次の特徴があると蜜入りの可能性がより高いです。
- お尻の部分が少し透けて見える
- 全体的に黄色がかっている
- 甘い香りが強い
- ヘタまわりが綺麗で新鮮
これらも参考に選んでみてくださいね。
【マル秘】甘くて美味しいりんごを選ぶ方法
じつは「お客さんには教えない、甘くて美味しいりんごを選ぶマル秘テクニック」があります。
そのテクニックは以下の通りです。
- りんごを指でピンと弾いて、澄んだ音がするものを選ぶ
理由は「澄んだ音がする = 果肉が締まっている = 美味しいりんご」だからです。
そして、お客さんにこの方法を教えない理由は「売場のりんごを手加減なしで指で弾かれまくると、りんごが痛んでしまうから」です。
中にはりんごを指で弾いてる人を見たことがある方もいるかもしれませんが、その方はこの方法を知ってる人ですよ。
※ ただし、外見だけで100%見抜くことはできません。
一番確実なのは、 “蜜入りしやすい品種を選ぶこと” です。
ちなみに「りんごの蜜って何?どうして入るの?」という疑問については、こちらで詳しく解説しています。
→ りんごの蜜の正体は何? なぜ入る? 甘い? 消える? 保存は?
蜜入り”りんご!人気の品種を厳選紹介
さっそく紹介していきますね。
こみつ|こうとく(高徳)


「蜜入りりんごといえばこれ!」
「間違いなく蜜が入っている!」
と言われるほど人気の品種、それが **こみつ(高徳)**。
今ではほぼ流通のない「東光」から誕生した、超希少なりんごです。
主な特徴は下記の通りです。
- 小ぶりサイズが多い
- とにかく蜜が入りやすい
- 甘味がとても強い
- 果肉はかため
- 果汁が多くジューシー
高徳の中でも、果肉全体に蜜が広がるものを「こみつ」と呼び、その強い甘味と芳醇な香りで贈り物としても大人気。
旬は **11月上旬〜12月下旬頃** までです。
はるか
「ゴールデンデリシャス×スターキングデリシャス」から誕生した品種で、今ではほとんど見かけない、かなり希少な黄色いりんごです。
- 黄色系では珍しく蜜が入りやすい
- 強い甘味にほのかな酸味がアクセント
- 果肉はかため
- 果汁多めでジューシー
とくに岩手県では、この「はるか」の中でも
・**糖度16度以上**
・**確実に蜜入り**
の条件を満たしたものを「いわて純情プレミアム冬恋」としてブランド出荷しています。
サンふじ
説明不要の“りんごの王様”。
すべてのサンふじに確実に蜜が入っているわけではありませんが、蜜が入りやすい品種の代表格です。
「国光×デリシャス」から誕生した品種で、バランスの良さが特徴。
- 誰もが知る定番品種
- 蜜が入りやすい
- 甘味と酸味のバランスが抜群
- 果肉はかため
- 果汁が多くジューシー
“蜜入り確定”として出荷されるものや、産地ごとに **独自ブランド** を展開している場合もあります。
その代表が、秋田県(JA秋田ふるさと)の **「スパーキング(SP)」**。
**蜜入りセンサーを通過したサンふじの中から、さらに食味の良いものを厳選したプレミアムブランド。**
僕が仕入れたものも糖度15度あり、甘さもしっかり、蜜も入っていました。
ブランド名を覚えておくと、**美味しい蜜入りりんごを選ぶヒント** になりますよ。
ぐんま名月
生産量が多くないので見かけるとラッキーな品種。
「あかぎ×ふじ」から誕生したりんごです。
- 太陽が当たった部分がほんのり赤く染まることも
- 蜜が入りやすい
- 甘味が強く、酸味は控えめ
- かたすぎず、サクッとした食感
- 果汁が多くジューシー
りんご好きの人から“名月は別格”と言われるほど人気があります。
きみと


「ふじ×東光」から誕生した超希少な蜜入り品種。
箱を開けた瞬間、フワッと甘い香りが広がります。
爽やかな甘さで、果肉は硬め、果汁はめっちゃ多いタイプ。
市場で見かけることが本当に少ない、“知る人ぞ知る”りんごです。
黄金ふじ(こがねふじ)


超希少品種「黄金ふじ」。読み方は「こがねふじ」です。
見た目から「これでふじなん?」とよく言われますが、りんご好きの方からは“出たら即買い”される品種。
- 蜜が入りやすい
- 甘味が濃厚
- 適度な酸味で味に深みがある
袋かけのふじではなく、枝変わりで生まれた貴重な品種ですよ。
おいらせ


「スターキング×つがる」から誕生した、かなり珍しい希少品種。
- 霜降りのような蜜が入りやすい
- 爽やかな甘さと芳醇な香り
- 果肉は硬い時も柔らかい時もある(個人的に正直な感想)
- 果汁はそこまで多くない
果肉と果汁の印象は正直ちょっと微妙ではあるんですが、その希少性から贈り物として人気があります。
シナノホッペ
「あかね×ふじ」から誕生した、こちらも希少な品種。
- 甘味と酸味のバランスが絶妙
- 濃厚な味わい
- 果肉は硬めでシャキシャキ
毎年楽しみにしているファンも多く、シャキっとした歯応えが好きな方にとても人気です。
いわせっ娘


山形県産の超希少品種「いわせっ娘」。
「スターキング×ふじ」から誕生しました。
- 果肉は固め
- 果汁はそこそこ
- 超上品な甘さ
- 適度な酸味もある
- 蜜が放射状に入りやすい
まるでワックスをかけたように見えるほど皮がツルッとしていて、糖分が表面に出るタイプ。
珍しさもあって、贈り物としてとても人気があります。(11月末〜12月頃)
スターキング(スターキングデリシャス)
「デリシャス」から生まれた枝変わりのりんご。
- 酸味が強め
- 硬めでシャキシャキ食感
- お尻の部分がデコボコ(隆起)している
酸味が強いので好き嫌いは分かれますが、硬めのりんご好きには好評。
生産量が少なく、見かける機会が減ってきています。
あいかの香り


長野県産「あいかの香り」。
酸味が少なく、爽やかな甘さで、食感はサクッとしています。
「おいらせ」と同じように、霜降り状に蜜が入ることもある希少な品種です。
切ったら“蜜がなかった”…たまにあるその理由は?
「外見では蜜入りっぽかったのに、切ったら蜜がなかった…」
そんな経験、ありますよね。実はこれ、理由がいくつかあります。
① 蜜は「見えにくい場所」に入っていることがある
蜜は中心部に近い場所から入りやすく、切った位置によっては見えないことがあります。
りんご全体にびっしり入るわけではないため、たまたま見えない部分を切っただけということも。
② 温度が高いと蜜が“透明化”して見えなくなる
蜜の正体はソルビトール(糖アルコール)。
気温が高い時期や、収穫後の保管環境が暖かいと、蜜が果肉に溶け込んで透明になり、見えなくなることがあります。
③ 完熟しても必ず蜜が入るわけではない
蜜は「条件がそろった時だけ出る現象」なので、完熟=蜜入りとは限りません。
特に「ふじ」以外の品種では、そもそも蜜が入りにくい場合もあります。
④ 保存期間が長く、蜜が消えてしまった
蜜は時間が経つほど分解され、徐々に見えなくなります。
そのため、収穫から時間が経ったりんごほど蜜が薄く見えることがあります。
⑤ そもそも“蜜入りしにくい品種”だった
りんごの品種によって蜜が入りやすい・入りにくいがはっきり分かれます。
見た目が良くても、品種によっては最初から蜜が入りにくいケースも。
つまり…
「蜜入りの可能性が高い外見でも、切ったら蜜がなかった」というのは珍しくありません。
蜜入りは“見た目だけでは100%判断できない現象”なんですね。
🍎蜜入りりんごを上手に選ぶコツ
蜜入りりんごを選ぶときは、先ほど紹介した
「見た目で分かるポイント」+「品種の特徴」
この2つを組み合わせて判断するのが一番確実です。
ここでは、より失敗しにくくなる“実践的なコツ”を紹介します。
① 時期(タイミング)を意識する
蜜入りは **収穫後すぐ~冬が深まる時期** に多く見られます。
特に
- サンふじ → 11月~年末あたりがピーク
- こみつ → 出回る時期はほぼ全部蜜入り
ただし、シーズン後半になると
蜜が消えてしまう(透明になって見えなくなる)ことがあるので注意です。
② “小玉で重い” を最優先にする
見た目よりも重いりんごは、糖度が高く蜜入りしやすいです。
売り場で手に取ったとき、
「あ、重い」と感じたものは迷わず選んでOK。
特にサンふじは、小玉が蜜入り率かなり高めですよ。
③ 色づきは参考程度にする
蜜入り=赤く色づいたりんご …と思いがちですが、実はそうでもありません。
- 葉とらずりんご → 色ムラがあっても糖度が高い
- こみつ → 全体的に黄色っぽくても蜜たっぷり
「色が薄い=蜜がない」ではないので、
色づきだけで判断しないようにしましょう。
④ 良い香りがするものを選ぶ
蜜入りりんごは 香りが強く、甘い匂いを放つことが多いです。
見た目に迷ったら、
そっと鼻を近づけてチェックしてみるのがおすすめです。(売場的にOKな場合だけ!)
⑤ 保存されている場所もチェック
売り場で
- 冷えすぎていない
- 乾燥していない
- 日当たりが強すぎない場所
で売られているりんごの方が、状態が良い傾向があります。
とくに蜜入りは温度変化に弱く、
急激に冷えると蜜が透明になって見えなくなることもあります。
蜜入りりんごの「保存方法や食べ方」
“蜜入り”りんごは、保存の仕方や食べ方で美味しさが大きく変わります。
まず結論からお伝えすると、
- 保存方法 → ポリ袋に入れて冷蔵庫(野菜室)で保管する
- 食べ方 → 5ミリくらいの輪切りにして食べる
になります。
ここからは少し詳しく解説していきますね。
① 保存方法 → ポリ袋に入れて冷蔵庫(野菜室)で保管
蜜入りりんごは“温度変化”にとても弱く、常温に置いておくと
* 蜜が果肉に吸収されて見えなくなる
* 柔らかくなりやすい
* 香りも落ちやすい
などのデメリットがあります。
ポリ袋やジップ袋に入れて乾燥を防ぎ、冷蔵庫の野菜室で保管するのがおすすめです。
これだけでも蜜の状態が全然違いますよ。
② 食べ方 → 輪切りにすると蜜が一番楽しめる
りんごは「5ミリくらいの輪切り」にすると、
断面の蜜がしっかり見えるので、見た目も楽しく味わいも◎
皮つきのまま食べると、栄養面でもGOODです。
さらに、
* 切ったらすぐ食べる(変色・香り逃げ防止)
* 冷やして食べると甘みが際立つ
この2つを意識するだけで、味わいがグッと良くなります。
③ 余ったら加熱調理で“蜜感”アップ
もし食べきれない時は、
* 焼きりんご
* バターソテー
* コンポート
* りんごバター
など加熱すると、蜜の甘さがさらに濃縮されて美味しくなります。
おわりに
蜜入りりんごは、 「品種選び+ちょっとした見分け方」を知っておくだけで、本当にハズさなくなります。
迷ったり悩んだら、とりあえずこの3つを選んでおけばOKです↓
| 品種名 | 特徴 | 蜜の入りやすさ |
|---|---|---|
| 高徳(こみつ) | 小玉りんごの中でもトップクラスの甘さ。果肉のほとんどが蜜になることも。 | ★★★(非常に入りやすい) |
| はるか | 見た目は控えめだけど、蜜が入ると一気に甘さが爆発。希少で人気。 | ★★★(非常に入りやすい) |
| サンふじ(蜜子・賢治りんごなど) | 言わずと知れたりんごの王様。完熟すると透明感のある蜜がたっぷり入りやすい。 | ★★★(非常に入りやすい) |
この記事が、美味しいりんごを選ぶときの参考になればうれしいです🍎
読んでくれて、ありがとうございます!
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