【PI値】客数から商品の販売数量を予測する方法【発注精度がアップできる】
スーパーで働いていて、PI値という言葉を聞くことがあるけど…、じつは意味がわかっていない。PI値って何なんだろう?
発注をしないといけないけど、どれくらい商品が売れるのか予測が難しい…。何か商品の販売数を予測するいい方法ないかな?
こういった疑問にお答えします。
本記事を読むことで以下の内容がわかります。
- PI値の意味
- 商品の販売数量を予測する方法
小売業歴20年以上の僕がわかりやすく解説しますので、参考にしていただければと思います。
目次
PI値とは?(個数の場合のPI値)
PI値というのは「Purchase Index(パーチェス インデックス)」の略で、「客数1000人あたりの購買指数」のことです。
つまり、(1つの商品に対して)1000人のお客さんが来た場合にどれだけ売れるのかを表す数値で、計算式は下記の通りです。
- (個数÷客数)×1000=PI値
「お客さんからの支持度を表す数値」のことですね。
このPI値は基本的に「個数」で活用されますが、「金額」でも「人数」でも活用することができます。
その時は計算式は、上記の計算式の「個数」を「金額」や「人数」に変更すればOKです。
このPI値が高ければ高いほど「お客さんからよく支持されている商品」「よく売れている商品」「売上に対する貢献度の高い商品」ということになります。
たとえば客数が2000人でキャベツが60玉売れたとします。
すると計算は以下のようになります。
(60÷2000)×1000=30
つまりキャベツ(個数)のPI値は30になります。
この30というのは「1000人のお客さん来ると30玉売れる」ということを意味しています。
PI値を活用して客数から商品の販売数量を予測する方法
上記のPI値が理解できると、客数の予測ができれば、それぞれの商品の販売数量を予測することができることになります。
つまりPI値は、発注(仕入れ)数量を決めるための指標として活用することができるわけです。
たとえば、わかりやすいように先程のキャベツを例に解説します。
・客数2000人の時のPI値 → 30 ・予測客数 → 1600人
この場合、キャベツは何玉売れると予測できるのか?
これを求めるには、PI値の計算式「(個数÷客数)×1000=PI値」に上記の数値を当てはめればOKで、以下のようになります。
(30÷2000)×1600=24
つまり「1000人のお客さんが来店するとキャベツは24玉売れる」と予測することができるわけです。
もちろんこれは理論上の予測数値で、その時の「相場の変動」「天候・気温」「競合店の状態」「前後の売り出しの状況」「類似商品の状態」「陳列場所」や、その日のお客さんの購買意欲によって変わりますので、あくまでの参考の予測数値にはなります。
とはいえ、発注数量に迷った時や販売戦略を考える時には大いに役立ちますし、それによって発注の精度をアップすることもできますよ。
これが本記事の本題「【PI値】客数から商品の販売数量を予測する方法」の答えになります。
せっかくですので「金額の場合」「人数の場合」のPI値についても下記で簡単に解説します。
金額の場合と人数の場合のPI値とは?
金額の場合のPI値
これまたわかりやすいように上記の同じキャベツで解説します。
・客数 → 2000人 ・売価 → 158円 ・販売数量 → 60玉
この場合、キャベツの金額のPI値は以下の計算式に当てはめます。
- (金額÷客数)×1000=PI値
ちなみに金額は「売価×販売数量」ですので、計算式は
(売価×販売数量÷客数)×1000=PI値
になり、
(158×60÷2000)×1000=4740
PI値は4740
つまり、来店客数が1000人であればキャベツは4740円売れるということになります。
客数からの予測(キャベツの売上予測)は個数の時と同じ方法で求めることができますよ。
人数の場合のPI値
これはほぼほぼ現場で活用することはないですが、たとえば「キャベツを購入しているお客さんの人数が、来店客数2000人のうち120人」だとすると、「(120÷2000)×1000=60」なのでPI値は60になる。
つまり、1000人のお客さんが来店すると60人のお客さんがキャベツを購入するということになります。
まとめ
ということで、PI値についてでした。
ポイントをまとめると以下の通りです。
- PI値とは客数1000人あたりの購買指数、つまり(1つの商品に対して)1000人のお客さんが来た場合にどれだけ売れるのかを表す数値
- PI値の計算式は「(個数÷客数)×1000=PI値」
- PI値を活用して来店客数予測からそれぞれの商品の販売予定数量を計算することが可能
- つまりPI値は、発注(仕入れ)数量を決めるための指標として有効活用できる
慣れるまではむずかしく思うかもしれませんが、小売業で働いている方であれば知っておいて損はない知識です。
参考にしていただけると嬉しいです。